Speakers

松田明

「Keynote: Finding Ruby Again」

  • TBD:
  • コードの話
  • RubyKaigi 2018 に行きたくなる、そんな話

笹田耕一

「Keynote: Rubyにおけるトレース機構の刷新」

プログラムの挙動を追跡するのは、性能解析や挙動解析などを行うために重要である。Ruby (MRI) にはそのための仕組みとして、VM の trace 命令と、それを用いた TracePoint を用意している。しかし、現在の仕組みでは、非トレース時の実行時負荷が若干(最大で1割ほど)生じ、また任意の点に追跡点を仕込むことができず、柔軟な追跡が困難という問題がある。そこで、本発表ではこれらの問題点を解決する新しい追跡機構について紹介する。新しい機構では、`trace` 命令を用いるのではなく、各命令に付加的な情報を持たせ、命令書き換えを利用して実現する。発表では、本機構の設計と実装、そして実装と評価について紹介する。さらに、本機構によって可能になる言語機能のアイディアについても議論する。

島田浩二

「A Ruby Programming Episode」

ぼくにとって、「Rubyと出会う」瞬間はプログラミングしているときに訪れます。
このメソッドはこんなときのためにあったんだ。このメソッドはこんな風にも動くんだ。そうそう、こう書きたかったんだ。プログラミングの中でそんな発見をするたびに、ぼくはRubyと出会えた感覚を覚えて嬉しくなります。
本セッションでは、プログラミングの中でRubyと出会うそうした瞬間をみなさんと共有できればと考えています。


Speaker Profile

@snoozer05。株式会社えにしテック代表取締役。2007年よりRuby札幌を主宰し、2011年からは一般社団法人日本Rubyの会の理事も務めている。
Ruby関連の書籍では『Rubyのしくみ』(オーム社)や『なるほどUnixプロセス』(達人出版会)、『Ruby 逆引きレシピ』(翔泳社)などの翻訳や執筆に関わっている。近著に『エラスティックリーダーシップ』(翻訳、オライリージャパン)がある。

宮下剛輔

「Rustで書いたライブラリをRuby/mrubyから呼び出す実践的な方法」

現在開発中のlibspecinfraというプロジェクトをベースに、Rustで書いたライブラリをRubyやmrubyから呼び出すための方法について解説します。インターネット上ではサンプルレベルのコードの書き方はすぐ見つかるものの、実際のプロダクト開発で参考になるコード例がなかなか見つからず苦労しました。同様のことをしたい人が苦労せずに済むよう、得られた知見についてお話します。


Speaker Profile

合同会社Serverspec Operations 代表。ソフトウェアエンジニア。 http://mizzy.org/ https://github.com/mizzy

松本亮介

「200万ドメインのHTTPS化を見据えたmrubyによる大規模証明書管理アーキテクチャ - サーバ台数を100分の1にする技術」

常時HTTPS化が進む中で,高集積マルチテナント方式のWebサーバで管理している大量のホストもHTTPS化を進めていく必要がある.そこで,事前にサーバプロセスに証明書を読み込まず,TLSハンドシェイク時に動的に証明書を読み込み,メモリ使用量を低減させる手法を提案する.実装には,ngx_mrubyを採用し,GMOペパボ株式会社のホスティングサービスにおいて本手法を導入して,実運用上の評価を行った


Speaker Profile

京都大学博士(情報学)。インターネット基盤技術の研究に取り組み、mod_mrubyやngx_mruby などのOSSを始めとした多数のOSSへの貢献や学術的成果を修める。2015年よりGMOペパボ株式会社にて、OSやミドルウェアなど に関する研究開発を行っている。第9回OSS奨励賞の受賞や情報処理学会IPSJ-ONEにおいて時流に乗る日本の若手トップ研究者19名に選出される。

鳥井雪

「Rubyで書くParser(自力かライブラリか、それが問題だ)」

Rubyで構文解析パーサーを書いたことはありますか? このセッションでは、気軽にスクラッチから書くパーサーがいかにバギーで、落とし穴が多く、しかし楽しいかをお話しします。併せて、treetop という既存のパーサー用のgem との比較についてもお話しします。


Speaker Profile

Railsアプリケーション開発者。訳書に『ルビィのぼうけん』シリーズ、『プログラミングElixir』(笹田耕一と共訳)。twitter: yotii23 Github:yakitorii

安川要平

「Railsチュートリアルを支える継続的組版技術」

Railsチュートリアルでは、Web版で全てのコンテンツを無償で公開しつつ、電子書籍や解説動画などを有償で提供しております。
電子書籍: https://gumroad.com/l/railstutorialjp_ebook

Railsチュートリアルを継続的に更新し続けるため、ビジネスとして様々な取り組みを行なっておりますが、本発表ではその中でもRubyを使った継続的組版技術についてお話します。


Speaker Profile

YassLab 代表。早稲田大学情報理工学修士。IPA認定未踏スーパークリエータ、TEDxRyukyuスピーカー。RailsチュートリアルとRailsガイドの共同発起人。全国100ヶ所以上に点在する子どものためのプログラミング道場 CoderDojo Japanの代表理事や、U-17の未踏事業「未踏ジュニア」のPMも務める。GitHub/Twitter/Facebookでは@yasulabで登録。

take-cheeze

「コンパイル時計算への招待」

コンパイラ最適化の限界を越えられる(かもしれない)コンパイル時計算の世界についてです。コンパイラの専門家でもないので、たまにC++などで使っていた側としてゆるふわに語ります。
うっかりチューリング完全から始まったテクニックが言語機能で強力にサポートされていく過程やその問題点について語ります。
ふわっと語りたいだけなので、Rubyもこうだったらなという願望がいっぱい入るかと思います。RubyにJIT/GCなどによる最適化以外の最適化の世界を提示できたらなと。


Speaker Profile

mruby contributer四天王最弱くらい
github: @take-cheeze( https://github.com/take-cheeze )

小山健一郎

「なぜRubyだったのか?Rubyで成長したOSS」

発表者は、PHPのエンジニアでありながらRuby製のツールとしてawspecというツールを作成しメンテナンスしています。
その中で、なぜRubyを採用したのか、そのツールがRubyのコミュニティでどのように成長したのか、様々な問題をRubyの世界でどのように解決したのか、どのようなPull Requestがあったのかを話します。 本発表で1つのRubyのOSSの成長を紹介できると思います。


Speaker Profile

株式会社Fusic / 基盤ユニット所属エンジニア。テックリード。AWSをRubyで操作するPHPer。