東京 Ruby 会議 11 直前特集号

15:40 Invited Speaker

Image Recognition and Code that shouldn't exist

この発表では、Rubyを使った画像認識処理方法について、精度向上がどのように向上していったかを説明します。それと、実際に存在する必要のないコードを見ていきます。本発表で紹介する研究の目的は、あくまでも私個人の創造的で、役に立たない課題を書くことへの挑戦であり、有益な結果を産むものではありません。本発表を「自身を表示できないクワイン」と理解して頂ければと思います。

必要となる知識

Ruby, little about C, MtG (card game culture)

Aaron Patterson


RailsConf 2016 の三日目(5/6)の、Aaron さんのキーノートが終わった後に伺いました(話し手:Aaron Patterson、聞き手:笹田)。

笹田 Aaron さんの東京Ruby会議11でのご発表について、お話を伺ってもいいでしょうか。

Aaron もちろんです。この発表では (ヒミツ) について話をしようと思います。これは、最近私がやったハックの中で、一番面白いものでした。(ヒミツ) のデータをうまく使えるようにするために、いろんな工夫をしました。

笹田 ちょっと待って下さい。発表のタイトルには画像認識と書いてありますが、その話をするんですか?

Aaron その通りです。今回の発表では、二つのトピックについて話をしようと思います。

笹田 では、タイトルと概要を変えますか?

Aaron いや、この話はサプライズなので、変更しないでおきましょう。

笹田 じゃあインタビューで喋っちゃ駄目じゃないですか。

Aaron まぁ、そこまで秘密にすることもないかな、と。

笹田 では、記事では、ぼかして書いておきます。しかし、(ヒミツ) の話って、先ほど RailsConf のキーノートで話をしていたあれですか?

Aaron そうです。あの裏側の話をしようと思います。

笹田 あれって、Rails 5 の目玉機能になるんでしょうか?

Aaron まさか! 完全に個人の趣味のプロジェクトです。

笹田 さすがに、そうだったんですね。とても面白そうな話題です。では、次のトピック、つまりタイトルにある画像認識の話を聞かせて貰えますか。

Aaron 私が画像認識プログラムを書いた話を紹介しようと思います。

笹田 画像認識ってことは、Python を使うのでしょうか?

Aaron いいえ、すべて Ruby です。

笹田 じゃあ、数学の話みたいな内容もあるんでしょうか。

Aaron いいえ、OpenCV を使っているので、その辺は全部隠してあります。発表でも、細部には踏み込みません。

笹田 なるほど。しかし、なんでそんなことを始めたんですか?

Aaron 実は、私は Magic the Gathering(MtG)のカードを沢山持っていて、それらを売ろうと思っているのですが、それらの価格を自動的に調べたかったんです。MtG では、カード一枚の価格が、凄い高額で取引されていることがあるんです。

笹田 それは本当に実用的ですね。どのように行なうんですか?

Aaron 画像からフィンガープリントを抽出してマッチングを行ないます。処理は Ruby と SQL で書いています。

笹田 なるほど。しかし、数千枚のカードがあると、それを自分でスキャンしていくのは大変ですね。

Aaron そうなんです。なので、今はソフトウェアを作っていますが、次はハードウェアを作ろうと思っています。

笹田 日本には名刺文化があって、名刺スキャナというものもあるので、そういうのを使うのはどうですか?

Aaron それは良いアイデアですね。

笹田 東京Ruby会議11の会場は秋葉原なので、電気屋さんが沢山あります。いろいろ見ていくといいと思います。

Aaron そうですね。そうしようと思います。

笹田 ちなみに、発表を聞くにあたって、必要になる知識、あったほうが良い知識って何がありますか?

Aaron Ruby についてわかっていれば。あと、C について少し。

笹田 MtG についても、知っていた方がいいでしょうか。

Aaron そうですね、知っていると、発表がより面白く聞けると思います。

笹田 どちらの話もとても面白そうですね。今日は、お忙しい中話をして下さって、ありがとうございました。

Aaron ありがとうございました。ところで昨日話をしていた GC について相談したいんだけど(以下略)